- 英語の音読って本当に効果あるの?
- 初心者だけど、どんなやり方だと英語力が上達するの?
- コツがあれば知りたいな
こんな疑問にお答えします。
書店に行っても、音読関係の英語参考書って多いですよね。
でも初心者の方がいざ実践しようとしても、どの書籍を選べばよいか迷うし、なかなか上手くできない方も多かと。
そこでこの記事では、そんな英語音読のお悩みを
- 音読の5つのスゴイ効果
- 効果的な音読のやり方とコツ
の2点を中心に解説します。
この記事の情報は、私自身が実践して成果の出た方法です
重要なポイントを簡潔にまとめたので、音読でお困りの方はぜひ参考にしてください。
音読の5つの効果【英語力の底上げにおすすめ】
音読を実践すると、スピーキング、リスニング、語彙など、多岐にわたる効果が実感できます。
具体的な効果はこちら。
- 英語回路を構築できる
- 英語をスムーズに話せる
- 聞き取れるフレーズが増える
- リーディング速度がアップする
- 英単語を効率的に増強できる
理由は、音読は英語音声を聞くインプット処理と、実際に口から英文を出すアウトプット処理を同時に訓練できるからです。そのため、あなたの英語力の底上げにおすすめです。
音読による英語力アップについては、下記の論文でも評価されていますね
英語学習は「読む」(Reading)、「書く」(Writing)、「話す」(Speaking)、「聞く」(Listening)の4技能の習得を目的とするが、音読はその学習の動機付けの部分で有効な方法の一つで、加えて英語的発想の基礎回路の構築及び学力の向上にも繋がる。
それでは、音読の効果を一つずつご紹介します。
英語回路を構築できる
音読練習は、英語を英語の語順のまま理解できる「英語回路」の構築に有効です。
理由は、英語音声を聞き、英文を語順通り前から理解しながら口に出す練習を繰り返すため。これにより、自然と英語的思考回路が身につきます。音読と併せて、スラッシュリーディングも実践すれば、より強固に英語脳を自分のものにできますよ。
スラッシュリーディングとは、英文を意味のかたまりごとにスラッシュ(/)を入れて、黙読・音読することですね。
英語をスムーズに話せる
音読は、スピーキング力のアップにも効果があります。
理由は次の3点。
- 音読で英語回路が活性化され、無意識に英文を組み立てられるようになる
- 文脈上で単語・フレーズを学習するので、実践で使える表現がストックされる
- 日本語で使用しない英語用の口の筋肉が鍛えられ、スムーズに発音できる
英語をなめらかにリーディングできない方や、スピーキングでまごつく方には最適と言えます。
聞き取れるフレーズが増える
音読の練習は、リスニングの飛躍的な向上にもつながります。
ネイティブの英語音声を聞き、それを忠実にまねる音読を行うと、
- 生のネイティブライクの発音に矯正される
- 英語のイントネーションやリズム、アクセントなども同時に身につく
- ネイティブ英語のスピードに耳が慣れ、速い英語に対応できる
などの効果が期待できるためです。
語学学習の常識として、自分で正しく発音できる単語・フレーズは、ネイティブが話しても必ず聞き取れます。音読は、リスニングが苦手な日本人には、手軽で効果的な方法と言えます。
リーディング速度がアップする
英語音声に合わせて英文を読む音読は、自然とリーディングスピードも上がります。
理由は、英文を語順通りに理解する英語思考(英語回路)が身につくためです。
リーディング速度が遅いのは、「返り読み」をするから。音読では、返り読みをする余裕などないため、この悪い癖が矯正されます。結果、英語回路が効率的に構築され、リーディング速度もアップするわけです。
返り読みとは、英文を語順通り前から訳すのではなく、後ろから前に和訳することですね。
英単語を効率的に学習ができる
音読トレーニングは、単語・フレーズの語彙増強にも効果的です。
音読では、英語音声と一緒に口を動かし、文脈の中で単語・フレーズを学習します。そのため、
- 単語・フレーズの使い方や発音を自然な形で習得できる
- 文字・意味・音声が強固に結びつき、単語・フレーズを効率的に記憶できる
などの効果が期待できるからですね。
単語帳をひたすら暗記するのと違い、能動的な学習が行えるので、語彙増強にもってこいです。
学習成果を実感できる期間は?
個人差はありますが、目に見える効果を実感できるには、1日15分~30分の練習を3ヶ月は行ってください。
学習効果は練習時間に比例します。もちろん、1ヶ月目でも効果は期待できます。ただし、英語が苦手な方の場合、1ヶ月では、ようやく英語に慣れてきた、といった程度だと思います。
私の経験では、3ヶ月目を過ぎた頃から、音読の明らかな効果を実感できましたよ。
音読はかなり地味で退屈なトレーニング。継続できない方が多いのも事実です。しかし、効果は間違いなくあります。初心者の方は、少しずつでも良いので、まずは1ヶ月、挑戦してみてください。
音読の正しいやり方
音読は、効果絶大の反面、やり方を間違えると、よい結果が期待できません。
以下で、効果が出る正しい音読の方法を紹介します。
基本手順編
まずは基本手順として、以下の通り実践してみてください。
- CDを聞いて意味を推測(1~2回)
- スラッシュリーディングで意味を意識して読む
- 英文の構造理解をする
- 内容を理解
- オーバーラッピングをする(2~3回)
- 自分だけで音読を繰り返す(20~30回)
- もう一度CDを聞く
- 手順5以降を繰り返す
CDを聞いて意味を推測(1~2回)
まずはテキストを見ずに、どの程度英語が聞き取れるかをチェック。
トレーニング前の自分のリスニング力をチェックしましょう。
スラッシュリーディングで意味を把握する
テキストを見ながら、スラッシュリーディングでかたまりごとに意味を把握。
この練習で英語を前から順に理解する英語的思考力(英語回路)の養成を目指します。
英文構造を理解をする
各英文の英文構造(文型)を理解します。英語回路の基礎となる5文型に慣れる練習です。
英文の構造と意味を必ず理解してから音読してください!
内容を理解する
最後に、全英文の和訳を読んで全体の意味を把握します。
オーバーラッピングをする(2~3回)
オーバーラッピングとは、英文を見ながら英文音声に合わせて声に出すこと。この練習を2~3回繰り返します。
ここでは、ネイティブのリアルな発音やイントネーション、アクセントなどを確認します。
ネイティブの音声を忠実に真似るつもりで音読を!
音読を繰り返す(20~30回)
英語音声なしに、自分だけで20~30回音読を行い、英文を口になじませます。ネイティブを徹底的に真似るつもりで音読を繰り返します。
ここで、手順2で入れたスラッシュ(/)ごとに日本語の意味も考えながら音読します。この練習で、「英語音声と和訳」が相互にリンクされ、スピーキング力とリスニング力のアップに繋がります。
再度CDを聞く
もう一度CDを聞き、音読効果をチェックします。最初よりもかなり聞き取りやすくなっているはずです。
効果を実感できない方は、英文の理解が不十分でないか再確認しましょう。
手順5以降を繰り返す
自己流の音読にならないように、手順5のオーバーラッピングを行い、発音、イントネーション等を再チェック。続いて手順6以降を繰り返し、音読練習の仕上げに入ります。
応用手順編
基本編を完了した方は、余裕があったら応用編も実践してみてください。効果が一層期待できます。
応用編の練習メニューは以下の通り。
- 覚えたい英文を暗唱する
- シャドーイングを行う
実用的な英文を暗唱する
テキストで役に立ちそうな英文・フレーズを音読し、続けてテキストを見ずに暗唱してみましょう。
気持ちを込めて、ネイティブになりきって暗唱するのがポイント。
この練習の目的は、
- 自力で英訳するスピーキング能力の強化
- 会話で役に立つ実用フレーズの増強。
の2点です。
シャドーイングを行う
最後に、リスニング力とスピーキング力の総合力が要求されるシャドーイングで音読のブラッシュアップを行います。
シャドーイングは、聞こえた英文音声を1~2秒遅れて復唱する練習法のこと。
シャドーイングは、通訳者も実践する難易度の高い練習ですが、学習効果はお墨付きです。
音読のコツとポイント
音読は、ただ漫然と行っていても効果は出ません。以下の点に注意して音読するのがコツです。
- 感情を込め、ネイティブになりきって音読する
- 発音・イントネーションなどを徹底的に真似る
- 英文構造が完全に理解できる英語文章を音読する
- 英文の意味を理解した上で音読する
- 英文自体を暗記する必要はない
特に、音読のコツ3、4,5は重要。
英文の構造と意味を理解しないまま、ただ音読しても効果は期待できません。なぜなら、音読は、英語の音声・構造・意味を三位一体に習得する練習法だからです。必ず、自分の英語レベルにあった英語の文章を使用し、構造と意味をチェックした上で音読してください。
初心者の方は、中学1~2年レベルの英文がおすすめです。
また、音読の目的は、英文を覚えることではありません。音読の真髄は次の2点。
- ネイティブのリアルな発音やイントネーションの習得
- 「英語⇔日本語」間での瞬発的な変換力の養成
よく音読の練習をしている内に、いつの間にか英文暗記に必死になっていることがあるのでご注意を。文章を記憶してしまっては、大事な瞬発的な変換力が養成できません。もちろん、音読を重ねた結果、自然に覚えてしまったというのはありです。
始めから暗記するつもりで音読はしないで、ということ。
以上、音読のコツ5つに注意し、正しく実践してみてください。
そもそも音読とは
音読とは、文字通り、英文を声に出して読むことです。
しかし、ただ英文を読めば良いというものでもありません。正しい方法で音読を実践しないと、思ったほど効果は望めません。
逆に、正しいやり方で音読を実践すると、その効果は絶大。特に英語初心者の方では、飛躍的な実力アップが期待できます。
英会話を上達させる秘訣は、どれだけ音声トレーニングを行ったかどうか。初心者の方には真っ先に取り組んでいただきたい、おすすめのトレーニング方法です。
教材は「英会話・ぜったい音読」がおすすめ
おすすめの英語音読の教材をご紹介しておきます。ご存じの方も多いのでは?まさに、音読ブームの火付け役です。私の英会話学習の原点とも言うべき一冊ですね。
教材の代名詞的存在
音読教材と言えば、やはり、同時通訳者の國弘正雄氏が執筆した「英会話・ぜったい音読」でしょうか。
この書籍は、音読の素材を中学校1~3年の英語教科書から抜粋しています。今、「簡単すぎないか?」と思ったあなた。中学教科書だからとバカにすることなかれ。カリキュラム通り実践するだけでも、英語レベルが相当アップします。
初心者の方は、教科書レベルでも意外に手こずりますよ!
レベルアップの理由は、中学の英語教科書には、英会話で必須の単語や構文などが満載だから。教科書の音読を繰り返すと、英会話で重要な構文・単語・表現をまんべんなく身につけることができるんですね。
音読のスゴさを実感
私もこの教材で音読を1日30分、3ヶ月ほど実践しました。おかげで、当時の英会話スキルは、リスニング・スピーキングともに大幅に向上。
練習前と比べ、英語が口から自然とスムーズに出てくる時は、本当にびっくり!自分の中で、英会話学習にブレイクスルーをもたらした画期的な一冊となりました。
この記事では、「英会話・ぜったい音読」の内容をベースに、実体験から得たポイントやコツなどもまとめたよ。
まとめ
ここまで、音読の効果と正しいやり方について紹介しました。
英会話をマスターする上で、音声トレーニングは必須です。中でも、音読は初心者の方も簡単に実践でき、しかも効果の高い練習法です。
英会話の上達にお悩みの方は、少しずつでも良いので、ぜひ毎日実践してみてください。
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